| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第66回全国大会 (2019年3月、神戸) 講演要旨 ESJ66 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P2-450 (Poster presentation)
礫河原には水面からの高さの低い立地のものと高い立地のものがあり、後者は激減している。2018年夏季に多摩川の礫河原を踏査して広義の礫河原固有植物の分布を調査した。カワラニガナがすべての礫河原に出現し、カワラハハコはみられなかった。一方、2019年冬季の調査によれば、鬼怒川、多摩川、相模川のカワラノギクの局所個体群において、広義の礫河原固有種が同所的にみられるものは35%であり、環境ポテンシャルのない場所に植栽された個体群が多いことがうかがわれた。近年、カワラノギク保全活動の担い手の高齢化に伴い、保全活動が断念されることが多くなっているので、ポテンシャルを見極めて保全活動を実施することが望まれる。