| 要旨トップ | ESJ72 シンポジウム 一覧 | | 日本生態学会第72回全国大会 (2025年3月、札幌) 講演要旨 ESJ72 Abstract |
シンポジウム S17 3月18日 9:00-12:00 Room G
生物多様性や生態系構造,生態系機能の研究において,リモートセンシング技術の活躍は著しい。生態系タイプの分布,土地被覆のマッピング,植生のフェノロジー,植生の光合成能力や活性,極端気象などによる生態系の撹乱と機能の改変,地域からグローバルスケールでの植生分布の変化や炭素・水循環機能に至るまで,植物生理生態学,水文学,生物地球物理化学,地球システム科学などの研究領域を繋ぐ手法となっている。それらの研究知見は生態系や地球環境変動に関する理解の深化に加えて,気候変動や生物多様性損失への対策など国内外の環境課題解決にも強く期待されている。
学術変革領域研究(A)「デジタルバイオスフェア 地球環境を守るための統合生物圏科学」( https://digital-biosphere.jp/ )では,生物圏の機能に関する理解を深化するため分子〜地球スケールでの基礎研究を推進し,その知見を統合した新しい生物圏モデル「デジタルバイオスフェア」の開発を目指している。本シンポジウムでは,企画者による趣旨説明,陸上・沿岸・海洋生態系における生態系構造と機能に関する最新のリモートセンシング研究の成果の紹介,生態系モデル研究や国内外の地球観測の動向に関する情報共有,最後に講演者とシンポジウム参加者による意見交換を通じて,リモートセンシングを用いた生態系機能研究の気候変動時代における新たな展開の可能性について皆さんと一緒に考えてみたい。
[S17-1]
光化学反射指数(PRI)を用いた植物機能のリモートセンシング
Remote sensing of plant functions using photochemical reflectance index (PRI)
[S17-2]
地上および衛星における太陽光誘起クロロフィル蛍光観測と光合成評価への歩み
Ground-based and satellite-based observation of solar-induced chlorophyll fluorescence (SIF) and progress for photosynthesis evaluation
[S17-3]
リモートセンシングーモデル融合による森林バイオマス・枯死率・光合成の解明
Estimation of forest biomass, mortality and photosynthesis by remote sensing and model fusion
[S17-4]
ハイパースペクトル観測による北米亜寒帯林の特徴抽出の試み
Characterization of North American Boreal Forest Ecosystems Using Hyperspectral Observations
[S17-5]
観測ビッグデータ駆動による広域陸域炭素フラックスの高時間空間分解能推定
Data-driven high spatio-temporal estimation of terrestrial carbon fluxes using multiple observation data