| 要旨トップ | ESJ72 自由集会 一覧 | 日本生態学会第72回全国大会 (2025年3月、札幌) 講演要旨
ESJ72 Abstract


自由集会 W12  3月17日 16:00-17:30 Room C

表現型の定性・定量解析フロンティア:鈴木誉保の世界【O】
The frontiers of qualitative and quantitative analysis of phenotypes: Takao Suzuki's World【O】

高橋一男(神奈川大学理学部), 立田晴記(九州大学大学院 理学研究院)
Kazuo TAKAHASHI(Kanagawa University), Haruki TATSUTA(Graduate School of Science, Kyushu University)

生物の形や色、生物が発する音などの表現型は、長年にわたって生態学分野における研究の対象となってきた。近年、撮影・録音機材の発達や、多変量データ解析手法の発展によって、これまでには取り扱えなかったような表現型の定性・定量解析が可能となってきた。本集会では、生物の表現型をシステムとして理解するための新しい枠組みや手法の開発に取り組んでいる鈴木誉保博士をお招きする。鈴木氏は、チョウやガの翅の模様の定性化、定量化方法の開発を進めると同時に、表現型を「多要素システム」として理解する枠組みを提案し、その相互作用が進化にどのような影響を与えてきたのかを明らかにしてきた。さらに、表現型が進化を通してどのように構成されてくのかを示す枠組みとしての「マクロ進化プロセス」を用いて、複雑な表現型パターンの進化を解明してきた。本集会では、鈴木氏が考える「表現型システム生物学」の全体像に加えて、現在取り組まれている系統比較法の発展的技術の開発についてもお話し頂く。鈴木氏の世界に浸りつつ、表現型システム学のこれからの発展について考えたい。

○集会のスケジュール
・企画趣旨:高橋一男(神奈川大学理学部) 
・講演:鈴木誉保(東京大学大学院新領域創成科学研究科)
・コメント:三中信宏(人間環境大学総合環境学部フィールド自然学科)
・総合討論:立田晴記(九州大学大学院理学研究院)

[W12-1]
表現型システム生物学と進化・生態の新たな地平 *鈴木誉保(東大・新領域)
Phenotypic systems biology and new horizons in evolution and ecology *Takao K SUZUKI(GSFS, The University of Tokyo)


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