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ESJ56 一般講演(ポスター発表) PA2-638

キボシカミキリ成虫の発生期間に及ぼす都市化の影響

佐々木将人,*富樫一巳(東大・院農)


キボシカミキリ成虫の発生期間に及ぼす都市化(生息場所の分断化と都市ヒートアイランド現象)の影響を明らかにするために、東京大学弥生キャンパス内の小さな6桑園で成虫の捕獲と放逐を繰り返した。個々の桑園での発生期間はのべ捕獲数が18頭になるまでは長くなったが、それ以上では一定であった。このことは発生初発日の遅れと終了日の早まりによって引き起こされた。桑園のサイズと成虫の個体群サイズの間には相関はなかった。可能性のある原因は桑園間の木のサイズの違いであった。ひとつの桑園では、最近古木を除去して挿し木苗が植えられ、その結果、キボシカミキリの絶滅が起こったと考えられた。他の4桑園は挿し木苗によって新しく作られた。弥生個体群と地方の4個体群を比較した結果、温暖化によって晩秋から初冬の間の発生終了時期が遅れることによって成虫の発生期間の延長が起こることが示された。


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