ESJ57 企画集会 T27
3月18日17:30-19:30 G会場
企画者: 高原 光(京都府大・生命環境), 津田 智(岐阜大流域圏センター), 湯本貴和(地球研)
近年,火の歴史を解明しようとする研究によって,この約1万年間に火事が多発していたことが明らかになってきた。琵琶湖集水域や周辺の山地では,1万年前から7千年前にかけて火事が頻発していた。さらに,人口の増加する弥生時代以降には,火事が多発し,二次林化が起こっていた。また,九州の阿蘇・くじゅう地域では,少なくとも1万年前から火事が頻発し,長期間にわたって草原が維持されてきた。このように,多くの場合,現在の里山の景観成立には火が関わっている。また,このような火が植生にあたえる影響のメカニズムが,森林や草原の火に対する生態学的研究によって明らかにされている。古生態学と火と植生の生態学から話題提供をいただき,火と植生の関係について議論を深めたい。
[T27-1] 近畿地方における過去1万年間の火と植生史 *高原 光(京都府大・生命環境), 井上 淳(大阪市大・理)
[T27-2] 阿蘇・ くじゅう地域における火と草原の歴史 *河野樹一郎(産総研), 佐々木尚子(地球研)
[T27-3] 火が作り出す環境と植物群落 津田 智(岐阜大・流域圏センター)
[T27-4] 火とブナ科樹木の生態 佐野淳之(鳥取大・FSC森林)
[T27-5] 火と二次的な植生景観 大住克博(森林総研関西)