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ESJ58 一般講演(ポスタ-発表) P1-266

おどしの長さは混獲回避効果に影響するか? -はえ縄漁業における海鳥混獲回避装置の性能比較-

*佐藤成祥, 越智大介, 南浩史, 余川浩太郎(遠水研)


近年、はえ縄漁業において海鳥の混獲問題が深刻化している。投餌開始直後に海鳥が攻撃を行うことによって発生するこの混獲事故は、絶滅危惧種が多いアホウドリ類の個体数にとって深刻な影響を及ぼしている。この問題に最も効果的な手段がトリラインと言われる装置で、おどしを付けた200mほどの長さのロ-プを船尾から流し、海鳥をなるべく船から遠ざけてそのうちに餌を沈めるというものである。これまで、特に日本の近海漁船はおどしの短い軽量型トリラインを使用してきたが、おどしが短いという理由からその効果を疑問視する声があった。しかし、おどしの質がもたらす混獲回避効果についてはほとんど検証されていない。また、海鳥の種組成や性質は海域ごとに変わるため、最も有効なトリラインを開発するためには、各海域で混獲状況を調べる必要がある。そこで、本研究ではおどしの長さが異なる3種類のトリラインを使って春期の北太平洋で混獲率、攻撃率の比較を行った。


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