ESJ58 企画集会 T02
3月8日 14:15-16:15 B 会場
企画者: 村上雄秀(国際生態学セ), 中村幸人(東京農大・地域環境科学)
日本の照葉樹林はブナ科とクスノキ科の常緑樹によって特徴づけられる.それに近縁の森林は東南アジアの熱帯山地にみられる。東南アジアの熱帯山地林はブナ科のカクミガシ属Trigonobalanusのように古型属も産することから,日本などの中緯度地域の照葉樹林のル-ツともみられている.また我々が東南アジアの山を登り,一定の標高に達してフタバガキ科の森林から常緑ブナ科森林に入ると,林内植生や林縁植生など日本の照葉樹林と共通性が高い景観に変化し,強い郷愁を感じるものである.
本集会は照葉樹林のような中緯度地域低地の常緑広葉樹林と熱帯山地の常緑広葉樹林の種組成的な類縁性を探り,熱帯林の標高に伴う組成変化をアフリカ熱帯を対照として考察する。熱帯山地の種組成研究を展開されている一線の研究者に講演をお願いし,「郷愁」の内容について認識を深めたい.
コメンテ-タ-:武生雅明(東京農大・地域環境科学)・佐々木 寧(埼玉大学・工)
[T02-1] キナバル山における山地林の組成と構造 相場慎一郎(鹿児島大・理)
[T02-2] 北タイ・雲南の山地林の特性?植生地理学的視点から? 原 正利(千葉県博・生態・環境研究)
[T02-3] 島嶼状に分布する東アフリカ山地林:垂直方向の種組成変化 古川拓哉(横浜国大・環境情報)
[T02-4] マレ-シア低地林と丘陵林の組成比較 目黒伸一(国際生態学セ)