ESJ58 自由集会 W12
3月9日 18:00−20:00 C 会場
企画者: 横川昌史(京大院・農), 指村奈穂子(埼玉自然博)
希少植物は特殊な生態・形態などを持つものが多く、保全生態学や進化生態学の分野で良い材料となることが多い。そして何より、野外で出会ったときの喜びは非常に魅力的である。希少植物が希少と呼ばれるようになった背景は様々であり、その生態・生理・系統・歴史性などを明らかにすることで希少植物のもつ興味深い物語が見えてくる。希少植物を研究する上で、対象とするスケ-ルを変えると希少性の位置づけも変わってくる可能性があるため、希少植物の複雑な事情を明らかにするためには様々なスケ-ルでのアプロ-チが必要である。本集会では取り扱っているスケ-ルが異なる研究者をお招きし、話題提供をしていただく。プロットスケ-ルから景観スケ-ルまで、個体レベルから系統地理まで、種レベルから群集レベルまで・・・様々な希少植物の特性を時空間スケ-ルごとに編み上げることで、希少植物の魅力を描き出す。その上で、希少植物研究の現状を整理し、今後の展望や保全の方向性について議論するとともに、希少種研究者のネットワ-クを広げたい。
絶滅危惧植物カッコソウの保全遺伝生態学:9年間に渡るモニタリングから見えてきたこと *大谷雅人(森林総研林育セ), 西廣淳(東大院・農), 寺内浩(桐生自然観察の森), 寺内優美(桐生自然観察の森), 鷲谷いづみ(東大院・農)
里地地域間の土地利用履歴の違いが草地生植物種の多様性に及ぼす影響 *河野円樹(自然研),河野耕三(綾町企画財政課),大澤雅彦(自然保護協会)
氷期の生き残り希少トウヒ属 ‐崩れと氾濫が作る森林群落‐ 明石浩二(飯田市美術博物館), 逢沢峰昭(宇大農), 勝木俊雄(森林総研)
湿地性希少植物を対象とした遺伝的多様性のホットスポット解析 *佐伯いく代(横浜国大・環境情報), 小池文人(横浜国大・環境情報), 村上哲明(首都大・牧野)