2000年3月31日
3月24日 | 2名(内1名がFAX予約者) |
3月25日 | 3名(内2名がFAX予約者) |
3月26日 | 2名(内1名が学会初日に予約) |
8:30 | スタッフ出勤
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9:00〜12:00 13:00〜17:30 |
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一人¥300/時間
(一般の託児所の金額相場は、広島市内¥1000位、東広島市¥800位、その他の町村¥500前後で、最低¥300という所もある事から換算。)
託児室利用者の当日飛び入りは、なるべく避けた方が良い。指定期限までに予約を入れてもらい、性別・年齢を事前確認しておけば、遊具(小さい子用のガラガラ、大きい子ならトランプ、等)や必要品(紙オムツ、おまる、ベビー布団、ミルク用のお湯、等)の準備がしやすい。スタッフの人数・配置も決めやすい。
必要最低限の物は保護者に事前に準備してきてもらう。昼食、おやつ(アレルギー等を考えると、持参してもらう方が良い)、水筒、食器類(スプーン等)、お手拭き、着替え、特に乳児の場合、紙オムツ、食事用エプロン、好きな玩具類…………全て記名済みの事。 その他、健康保険証、母子手帳。
今回は「当日の飛び入り利用可能」と設定したため、利用者数の把握ができず、不安なままの実施体制だった。そのためスタッフは2名と限定し、最悪の場合(子供の人数が極端に増えるケース)も覚悟の上で、実施に踏み切った。(結局、参加したのは予約者が殆どで、問題はなかった。)たとえ子供が1人しかいなくても、スタッフ2名が最低条件である。(1人が、ポットのお湯を入れる、トイレに立つ、etc.)
実質1週間前からの慌ただしい準備となり、今回は保育士資格の人が見つからず、看護士と英語通訳者(日本語が不十分な留学生もある事から)の随時2人で対応した。母親経験者でもあり問題なかった。万が一を考えると看護士の存在はとても心強い。園児・小学生などが多い場合、レクリーダー(の卵)に来てもらうのも良いと思った。
スタッフは女性のみだったので、小さな男の子がトイレに行く場合、男性用トイレに同行できない事が課題として残った。(今回は、オムツのはずれた利用者は女の子だけだった。)また、洋式便座の有無なども事前に把握しておくべきである。大人用便座にのせるタイプの子供用便座カバーも必要である。
年少の子供たちのために部屋の温度を暖めておく必要があった。あいにく春休み中で、大学の暖房が止められており、電気ストーブを持参する事になった。しかし部屋が広すぎて、午前中はなかなか暖まらなかった。
電気ストーブ、電気ポット、フロアシート、おもちゃ類は全て自宅から持参した。
子供は、大人の目が届かないところで思いがけない行動にでるものである。電気ポットやストーブの置き場所、コンセントの位置、室内・外の段差の有無、机の上の物(テーブルクロス)などに万全の安全対策をすること。たとえばコンセントにはテープ等を貼り、物を差し込めないようにする、コンセントが隠せるように工夫する。乳児が謝飲しそうな小さなものは片づけておく。
託児室(講義室K302)のイス・机は全て運び出して広いスペースを確保する事ができたが、イス・机が合体したものだったので、それを利用しての部屋のしきりがうまく作れなかった。
机だけを並べるなどして(布をかけて)、スタッフの専有場所が(荷物を置く、電気ポットなどを子供から遠ざけておく)あれば良かったと思う。また保護者が手荷物を置いていく保管場所も今回はとれなかった。(子連れ旅行は何かと荷物が多い。)
子供専有のプレイ・スペースにもフェンス(机を並べても可)が必要だった。今回は無かったため、小さな子は裸足でフロアに脱走する事が多かった。
生後2ヶ月の赤ちゃんのおしめ替えや授乳、またお昼寝の場所も別途フェンスを作った方が良かった。小学生はドタバタ遊ぶので、一緒にしない方が良い。
ピクニックシートや普通のカバーリング2mx2mをシートとして広げたが、部屋が広いため、ひとつひとつは小さすぎて、結局8枚位が継ぎ接ぎ状態で敷かれ、少し見苦しかった。子供が走ると動いてずれるので危ない。(カーペット又は体操用のマットレスがあると良かった。)
子供はとにかくあきっぽいので、色々な種類のおもちゃが豊富に用意されていることが大切である。学会関係者に呼びかければ、押入で眠っているおもちゃ類はいくらでも集まると思う。(但し、玩具なら何でも良い訳ではなく、月齢、年齢によって、きっちり区別しておく必要があるので注意が必要。小さな子は何でも口にいれる。)
テレビ・ビデオがあると、時にアニメなどを見せることで、保育にメリハリがでる。(無かったため、スタッフは休憩なしで、子供に対応せざるを得なかった。)
「託児室兼キッズルーム」とし、預かる目的だけでなく、親子でくつろげる場所としての機能の必要性を感じた。学会に子供連れで参加する人なら誰でも訪れることができ、子供と一緒に過ごしてもらえる場所として、学会会場内に設置されることが必須である。今回、この様に利用された家族もあった。
AIU保険(レクリエーション保険)に加入(¥2500/day)し、万が一に備えた。 一人あたりの加入金額一日50円で最高1000万円までの保障がある。 スタッフや保護者も含まれる点も、とても良かった。
今回のスタッフ稼働時間は8:30?17:30(12?13:00は昼休み)だったが、夜の懇親会など、全期間において託児室が利用できる方が良いのではないかと思われる。(夫婦で学会参加する人もおられた。)
国際学会の場合、英語以外の言語も多数で考えればキリがないが、絵カードなどを用意すれば、対応(コミュニケーション)は可能だと思う。とにかく「子供の部屋」が用意されていることが基本である。
以上、思いつくままに記述してみたが、一言で言えば、「案ずるより生むがやすし。」だった。実際の利用者の3倍近い見学者が訪れ、(顔だけ覗いていく人も)、その反響の大きさに驚かされた。多くの方々が、託児室の存在を希望している現実を前に、今後も引き続きこの試みが実施され続けることが大変重要であると思った。
「意志」と「予算」さえあれば託児ルームは容易に設置できるとわかった。