日本生態学会 第67回大会 ESJ67

公開講演会

日本生態学会第23回公開講演会

生態学は、生物と環境とのかかわりを対象領域とするが、その環境は人間活動の影響で変動してきた歴史をもち、また近年はその変動の増大が環境問題の深刻化をもたらしている。半自然草原は火入れ・採草・放牧などで維持されてきた草原を意味するが、日本の半自然草原には約1万年の歴史があり、里山の構成要素として重要な位置を占めてきたことが近年の研究でわかってきた。この歴史の解明には、土壌学・歴史学などの関連分野とともに生態学の多面的なアプローチがかかわっている。しかし20 世紀以降、草原の生物資源を利用する生活が衰退したことにより、日本の草原面積は大きく減少しており、その結果多くの草原性の動植物で絶滅が危惧される状況となっている。この講演会は、最近の研究であきらかになりつつある半自然草原の歴史とその多面的な研究成果を広く市民に紹介するとともに、半自然草原の今後の保全・再生に向けてさまざまなセクターからの参加と協力が必要であることを呼びかける機会としたい。

講演会タイトル:「草原の1 万年史 ひとがつくってきた生態系」
日時:2020 年3 月8 日(日)14:30 ~ 17:00(予定)
会場:名城大学天白キャンパス

講演者
湯本貴和(京都大学)、岡本透(森林総合研究所)、中浜直之(兵庫県立大学)、津田智(岐阜大学)、内田圭(東京大学)、須賀丈(長野県環境保全研究所)他