| 要旨トップ | ESJ56 自由集会 一覧 | 日本生態学会第56回全国大会 (2009年3月,盛岡) 講演要旨


自由集会 W14 -- 3月17日17:15-19:15 D会場

特定外来生物カワヒバリガイの分布拡大および被害の現状と将来

企画者: 中野大助(電力中央研究所), 小林卓也(電力中央研究所)

特定外来生物のカワヒバリガイは,様々な利水施設に被害をもたらすとともに,在来の生物相に対しても大きな影響を与える危険性を持っている。また,カワヒバリガイを中間宿主とする寄生虫は,魚類に寄生し,一部では致死的な魚病を引き起こすことが知られている。そのため,カワヒバリガイは侵入による社会的・環境的リスクの非常に高い外来生物である。現在,カワヒバリガイは,淀川・木曽三川・矢作川・天竜川・利根川の各水系で確認され,更なる分布の拡大が懸念されている。

本集会では,カワヒバリガイとその寄生虫の分布,拡大経路,生態特性,社会的・環境的リスクに関する知識・情報の共有化を図り,今後のカワヒバリガイの分布・被害拡大の予測および防除・管理策につながる議論を行いたい。

利水施設を管理する行政・企業関係者から一般の団体・市民に至るまでカワヒバリガイに興味・関心のある方のご参加をお待ちしています。

コメンテーター:中井克樹(琵琶湖博物館)

利根川水系におけるカワヒバリガイの生息状況と被害拡大 伊藤健二(農業環境技術研究所)

カワヒバリガイに寄生する腹口吸虫−琵琶湖への侵入と分布拡大の可能性− 馬場孝・浦部美佐子(滋賀県立大学大学院)

矢作川におけるカワヒバリガイの大繁殖,大量死,そして現在 白金晶子・内田朝子(矢作川研究所)

大塩貯水池におけるカワヒバリガイ大量発生原因ならびに分子生物学的手法を用いた系統解析と検出技術開発の試み 中野大助・小林卓也・坂口勇・松木吏弓・藤永愛・野方靖行・遠藤紀之(電力中央研究所)


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