| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨


一般講演(ポスター発表) P2-272

飛ぶ鳥が飛び立つ時−角度解析

*島谷健一郎(統数研),依田憲(名古屋大),佐藤克文,塩見こずえ(東大海洋研),清水邦夫(慶応大)

水鳥が海面から飛び立つとき、どういう方向で助走を始めるのだろう。ひとつの俗説では、鳥は風上に向かって飛び立つ。しかし、GPSロガーによる1秒以下のスケールで得た岩手県三貫島で繁殖するオオミズナギドリの移動軌跡などを見る限り、これは必ずしも正しくない。だからといって、「いろいろな場合がある」で済ませられないくらいの確かな傾向も伺える。当たり前のことではあるが、風上に向かって飛び立つ時、行きたい方向に飛び立つ時、水面で流された方向のままに飛び立つ時、等がある。こうしたあいまいな場合、何らかの統計的手法による定量的分析が有効である。ここでは角度に関する確率分布を用いた飛び立つ方向に関する初等的分析で得た発見を報告する。


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