| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨


一般講演(ポスター発表) P3-230

釧路地方・白糠恋問海岸砂丘上の海浜植物群落と外来種の駆除実践活動

水嶋太郎,神田房行,佐野友亮(北海道教育大学・釧路),正垣喜美子(NPO法人ネイティブくしろ)

北海道東部の太平洋岸にある白糠町の恋問海岸には約5kmに渡って砂丘上に原生花園が広がっている。ここではハマナスをはじめとして、エゾスカシユリ、エゾキスゲ、ヒオウギアヤメ、センダイハギ、ノハナショウブなど道東の海岸砂丘に特有の鮮やかな花を咲かせる植物が分布している。また、ガンコウランやコケモモなど、高山との共通種も見られる。しかしながらこの海岸砂丘は私有地が殆どで、手つかずの所もあれば開発により砂利採取や土盛りされているところもあり、保全上は良好な状態であるとは言えない状況にある。また、近年、オオアワダチソウやオオハンゴンソウなどの外来植物が侵入してきており、外来種の除去などの保全作業が必要となってきている。

我々は2007年から2009年にかけて恋問海岸の植物群落調査を行い、恋問海岸の全体に渡って海岸植物の分布を調査した。海岸植物調査ではムラサキベンケイソウ、クシロネナシカズラ、ヒメハッカ、ムシャリンドウ、ハマハナヤスリなどのレッドリストにある希少な植物が見られた。また、砂丘上ではハマナス、ハマニンニクを中心とした植物群落が5kmに渡って分布していた。更に、この海岸砂丘の生態系を保全するため、地域住民、行政、NPOなどが協力して保全活動を行った。活動の内容は、海岸植物についての学習会、現地説明会、外来種の除去作業、清掃活動などである。また、地域のNPOである「ネイティブくしろ」とは外来種除去のための有効な方策の研究、海岸植物の調査などを共同で行った。特に新聞紙やダンボールを利用した外来種除去の方策により海岸植物群落を一部再生させることができた。


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