| 要旨トップ | ESJ57 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第57回全国大会 (2010年3月,東京) 講演要旨 |
自由集会 W02 -- 3月15日15:00-17:00 F会場
個体群の動態を微分方程式や差分方程式のような数理モデルで考えるときに,通常,個体群レベルで現象論的に表現することが多い.そのとき,個体群を構成しているのは多数の個体であり,各々の個体の生死のふるまい方の違いが,全体としての個体群を特徴付けているという事実は無視されている.現代の生態学の知見は,進化生態学や行動生態学がそうであるように,個体を単位として考えることなしには得られない.この自由集会では,このような視点に立って,いわゆる「第1原理」から個体群動態モデルを導出する数理的方法や,そのような方法と密接に関連しそうな実証研究を紹介していただく.この「第1原理」は,理論的に興味深いというだけではなく,理論と実証の間の自然な橋渡しがおこなわれる可能性を与えるという意味でも,極めて重要であると考えられる.
趣旨説明:個体群動態の第1原理
Royamaの理論を応用した時間離散型捕食者--被食者系の数理モデリング
Site-basedモデルで理解する個体群モデルの背景
マメゾウムシ個体群の種間競争モデリング
「第1原理」と適応進化モデル