| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第58回全国大会 (2011年3月,札幌) 講演要旨


一般講演(ポスター発表) P1-035

インドネシア,ハリムン・サラック山国立公園におけるArgostemma属3種の比較生態学

*佐藤友愛,鈴木英冶,宮本洵子(鹿児島大・理),Desy Ekawati(ハリムン山国立公園)

西ジャワ州ハリムン・サラック山国立公園の熱帯山地林の林床植生の多様性を調べるために、同所的に3種が分布するアカネ科林床草本Argostemma(イリオモテソウ属)の生態を比較した。

調査は2009年と2010年の10-11月に、ハリムン山のチカニキとサラック山のチダフ周辺で標高千m前後のAltingiaやブナ科樹木が優占する熱帯山地林内で行った。数m2の調査区33個を設けて、種の被度等を調べると同時に、土壌は粒度、C,N,K,P含量、容積重を調べ、林冠の開空度など調べた。

Argostemma borragineumは 平均草丈12cmで、1花序あたり約15花をつけ、A. montanumは平均草丈5cm、1花序あたり約3花、A. uniflorumは匍匐性で平均草丈5cm、1花序あたり約1花をつけた。A. borragineumは、谷近くの林床の湿った土壌を好んだ。A. montanumは、谷近くの岩や倒木に着生することを好んだ。A. uniflorumは、ロタンの根などがマット状に厚く広がっているような立地を好んだ。土壌はA. borragineum, A. montanum,A. uniflorumの順にpHが下がり、容積重も低下した。開空度は同じ順に大きくなった。共存する草本相にも違いがあり、3種は好適な立地が異なることで同地域に共存していると考えられた。


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