| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第58回全国大会 (2011年3月,札幌) 講演要旨


企画集会 T02-3

島嶼状に分布する東アフリカ山地林:垂直方向の種組成変化

古川拓哉(横浜国大・環境情報)

アフリカ大陸には東側の大地溝帯を中心に南北に島嶼状に山地が分布し、アフリカ山地林(Afromontane Forest)が成立している。これらの山地林は数千キロの地理的分断を超えて共通の種・属が分布するフロラの豊かな植生区界(Afromontane archipelago-like center of endemism)として、低標高のサバンナや半乾燥地、高標高のアフリカ高山帯とは区別されている。

乾燥が卓越する東アフリカでは、大陸最高峰のキリマンジャロや第二位のケニア山を含め、大小様々な規模の山地林がサバンナや半乾燥地に分断されて成立している。大規模山地を中心に標高傾度、乾湿傾度などに沿った様々な森林群落の分布が報告され、著者らも研究がまだ少ない小規模山地に成立する乾燥林を中心に植生を調査してきた。

本発表では、アジアの熱帯山地林の比較として、アフリカ山地林の特徴をまず整理し、東アフリカの山地林を中心に垂直方向の種組成変化を紹介する。


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