| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


一般講演(ポスター発表) P3-HS05J (Poster presentation)

国蝶オオムラサキを活用して地域の活性化をはかる

角野由莉菜, 伊藤未来, 井出可奈子, 吉田文也, 原田綾華, 神谷桜 (大阪府立枚岡樟風高等学校)

私たちが通う大阪府立枚岡樟風高等学校は,生駒山のふもとにある.ここがオオムラサキの繁殖地であることやその生息環境が減少していることを知り,この国蝶オオムラサキの生息環境を護ると共に,地域のシンボルにできないかと考えた.

2010年6月から8月にかけ,増殖目的でオオムラサキの成虫を探した.結局,7月にオス数匹を捕獲できただけで,メス成虫は全く捕獲できなかった. そこで,近畿大学農学部櫻谷教授のアドバイスに従い,2011年3月に多くの越冬幼虫を捕獲した.

2011年5月,校内にある数本のエノキの枝に洗濯ネットをかけ,幼虫を放飼した.蛹になると虫籠に移し,羽化を待った.結局,生き残ったオス15匹,メス8匹が無事羽化した.早速,オスとメスを交尾させ,産卵させたが,残念 ながら孵化には失敗した.

羽化した成虫を飼育・観察する中で,樹液と比べ,本校特製の酸乳飲料をより好むことに気が付いた.この酸乳飲料をオオムラピースと名付け,オオムラサキも好む酸乳飲料としてブランド化したい.今後,実験を繰り返し, その飼育技術を確立すると共に,オオムラサキが地域商店街の救世主になるようなアイデアを提供したい.


日本生態学会