| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


一般講演(ポスター発表) P3-HS30J (Poster presentation)

身近な菌による水質浄化

木村優, 手島和, 木下侑里香 (立命館高等学校)

私たちの動機は、まわりの環境に負担をかけずに納豆菌が水を浄化できるという話を聞き、興味を持ったことだ。そして納豆菌以外の身近な菌に浄化作用があるか、菌を組み合わせることによって相乗効果があるかどうか調べた。この実験の目的は、納豆菌と乳酸菌、これら2つを混ぜ合わせた時の浄化能力を調べることである。試料は国産納豆、ブルガリアヨーグルト、LG21である。実験方法は、スキムミルク培地とそれぞれの試料を水で溶いた上澄み液をいれ、16時間後と19時間後にろ過をして吸光度とpHを測った。乳酸菌のものは酸性で沈殿物があったが、吸光度が下がり、水が浄化された。16時間後と19時間後で結果の差も少なかったため、乳酸菌の浄化に要する時間も適していたと考える。沈殿物は、乳酸菌によってたんぱく質が凝固されたものと思われる。実験ではスキムミルクのタンパク質が水の汚れとしたので、乳酸菌が活躍した。よってタンパク質が多いとされる水の汚れには、乳酸菌で効果があると考える。これからは浄化後の水を中性にすることと、リン酸濃度やCODを測っていきたい。最終目標は様々な水の汚れと相性のいい菌を探し、水を浄化することとする。


日本生態学会