| 要旨トップ | ESJ59 企画集会 一覧 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


企画集会 T06 -- 3月18日 17:30-19:30 F会場

Seascape ecology:海の景観生態学への挑戦

企画者: 熊谷直喜(琉大・熱生研), 井口亮(琉大・熱生研), 向草世香(JSTさきがけ,長大・水産,琉大・熱生研)

Landscape ecology:景観生態学はリモートセンシング・GIS 技術の普及に伴って大きな発展を遂げている。一方、海域の大半のハビタットではこれらの技術の利用が障壁となり、陸域に比べ大きく後れを取ってきた。現状、海域の景観生態学は発展途上に過ぎないが、本集会ではあえて現状を晒すことで、重要性と将来性をアピールしたい。

海域における景観は陸域とは大きく異なるため、共通点・相違点の対比が興味深い。海域ではとくに海水の流動による影響が特徴的である。藻場やサンゴ礁などの沿岸域景観の形成に作用し、さらに海洋生物の移動分散プロセスを支配することで個体群・群集動態に寄与する。

本集会では、単なる直線的な空間距離や階層的サンプリングを用いた段階を脱し、景観構造やハビタット連結性の影響を捉えようとしている研究にフォーカスを絞った。演者はそれぞれ、群集生態学(熊谷)、リモセン(渡辺)、集団遺伝学(井口)、数理生態学(向)のアプローチから話題提供をする。さらに、海域における景観生態学の展望について議論する。

コメンテータ(予定): 酒井一彦(琉大・熱生研)、仲岡雅裕(北大・フィールド科学)ほか

[T06-1] 暖温帯岩礁域における景観構造の空間動態予測 熊谷直喜(琉大・熱生研)

[T06-2] 内湾砂泥底に発達する海草藻場メタ個体群動態プロセス 渡辺健太郎(北大・フィールド科学)

[T06-3] 黒潮流域における海洋底生生物の地理的分布と遺伝的多様性形成メカニズム 井口亮(琉大・熱生研)

[T06-4] 島嶼域サンゴ礁の幼生分散動態とメタ個体群モデルによる存続可能性解析 向草世香(JSTさきがけ,長大・水産,琉大・熱生研)


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