| 要旨トップ | ESJ59 フォーラム 一覧 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


フォーラム U01 -- 3月19日 10:00-12:00 K会場

新しい教科書『生物基礎』/ 『生物』でどのように教えるか?

主催:生態学教育専門委員会  嶋田 正和 (東大・総合文化・広域), 広瀬 祐司 (大阪府教育センター), 中井 咲織 (立命館宇治中学・高等学校), 木戸 淑裕 (京都府立北嵯峨高校), 中田 兼介 (京都女子大・現代社会学部)

新学習指導要領・高校生物では、下級生には『生物基礎』、上級生には『生物』が設けられた。『生物基礎』では現代化/健康と医療/環境の3本柱を謳い文句に、冒頭で生物界での共通性と多様性で系統進化の視点を与え、大項目「生態系と多様性」では植生の多様性を説明し、生態系のバランスや里山を取り上げ、保全の重要性を認識させることになっている。『生物』の大項目「生態と環境」では、従来の個体群・生物間相互作用・生物群集・物質循環などに加えて、生物多様性の3要素や個体群の絶滅リスクなどが登場する。今までにない大改革とも言えよう。

このような大変化に現場の教員はどのように対応しようとしているのか?生態学教育専門委員会は『生態学入門(第2版)』の編集を進め、2012年3月には刊行予定である。はたして『生態学入門(第2版)』は現場の高校教師を支援する格好の参考書になるだろうか?あるいは、現場の教員と生徒が二分化され光と影を浮き彫りにするのだろうか?大多数の大学生にとって高校で学んだ生物学の基礎知識は入学後に忘却の彼方へと消えていく。新指導要領での『生物基礎』の趣旨は、TVや新聞で報道される科学ニュースの理解に資するものだったはずである。高校教師と大学教員とで深く検討してみたい。

・嶋田 正和 (東大・総合文化・広域)

  「はじめに(企画の趣旨):新しい教科書を支援する『生態学入門(第2版)』」

・広瀬 祐司 (大阪府教育センター)

  「学習指導要領が変わり、生態学教育が変わる」

・中井 咲織 (立命館宇治中学・高等学校)

  「高校生物の生態分野に必要な進化の教え方」

・木戸 淑裕 (京都府立北嵯峨高校)

  「新学習指導要領下での高校の野外実習の実践とその課題」

・中田兼介 (京都女子大・現代社会学部)

  「教養科目の中での進化・生態教育-高校生はいかに”普通の”大学生となり生物学を忘れるか-」


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