| 要旨トップ | ESJ59 自由集会 一覧 | 日本生態学会第59回全国大会 (2012年3月,大津) 講演要旨
ESJ59/EAFES5 Abstract


自由集会 W14 -- 3月17日 17:30-19:30 D会場

日本の温帯林における群集レベルの結実フェノロジーと動物散布

企画者: 北村俊平(兵庫県博), 阿部晴恵(新潟大), 高橋明子(首都大), 大野啓一(千葉中央博)

日本の温帯林の構成樹種の多くは動物に種子散布を依存しており、結実フェノロジーや結実規模の季節・年変動は、種子散布・食害を介して樹木の更新成否に複雑な影響を及ぼす。例えば、冬鳥として渡ってくる果実食鳥類の個体数は大きく年変動し、多くの果実食哺乳類の採食活動は時期ごとの結実種に左右される。一方、植物の繁殖活動の長期モニタリング等から、特定の植物−散布者間から群集全体を包括する相互作用系を対象とした研究へ進展しつつある。本自由集会では、日本の温帯林をフィールドとする4名の若手研究者に話題提供いただき、結実フェノロジー・結実規模の変動が動物による種子散布の季節・年変動に与える影響について議論する。本自由集会はフェノロジー研究会と種子散布研究会の共催とし、動物散布研究者相互の情報交換を集約的に行って今後の研究戦略を構想する場としたい。

趣旨説明:北村俊平(兵庫県博)、コメンテーター:正木隆(森林総研)

散布者を共有する液果樹木群集の結実豊凶が各樹種の種子散布に及ぼす影響 *直江将司(京都大), 酒井章子(地球研), 正木隆(森林総研)

ミズキの果実採食鳥と種子散布距離の季節・年変動 山崎良啓(京都大)

エノキ属2種におけるイカルによる種子捕食とその種子散布への影響 吉川徹朗(東京大)

果実11種の結実量の季節・年変動とツキノワグマの採食行動 中島亜美(東京農工大)


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