| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


一般講演(ポスター発表) P3-HS14 (Poster presentation)

国蝶オオムラサキを活用して地域の活性化をはかる

*神谷桜,*今野翔平,*坂本陸王,*樋口真美,吉田文也,原田綾華,三日月茜(大阪府立枚岡樟風高等学校)

私たちが通う大阪府立枚岡樟風高等学校は、生駒山のふもとにある。ここが準絶滅危惧昆虫のオオムラサキの繁殖地であることを知り、その生息環境を調査すると共に、地域のシンボルとして活用する取り組みを行った。具体的には、オオムラサキの生態調査と環境教育である。

2011年9月、オオムラサキ成虫の食樹となるナラガシワの分布を調査した。また2012年1月にはオオムラサキ幼虫の食樹であるエノキ104本の分布を調査し、株下に越冬する4令幼虫の調査を行った。この結果をもとにオリジナルのオオムラサキマップを作成し、2012年12月に再び越冬幼虫の調査を行った。

環境教育では、近隣幼稚園での放蝶と、中学校での出前授業を実施し、好評を得ている。近隣の老人ホームや障害者施設などでもオオムラサキをテーマにしたクイズ大会を実施し、より多くの人に生駒の自然を知ってもらえるよう活動している。しかし、中学校では生徒の虫嫌いの多さを痛感し、虫嫌いを少なくする取り組みについても現在検討している。

その他にも、本校特製の酸乳飲料をオオムラピースと名付け、地域にPRする商品としてブランド化を進めている。今後も、地域の自然資源を活用した地域活性化のアイデアを提供したい。


日本生態学会