| 要旨トップ | ESJ60 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨 ESJ60 Abstract |
自由集会 W06 -- 3月5日 15:30-17:30 G会場
ハナバチなどの昆虫を主とした農作物および野生植物への送粉は、重要な生態系サービスのひとつである。しかし近年、生息地の分断・破壊や環境汚染、外来の競争者や病原体の侵入などが、飼育・野生個体群のどちらにも悪影響を及ぼしているという報告が世界各地で相次いでいる。こうした事態を受け、2012年1月には研究者間の交流と国際的連携体制の強化を目的として生態学会後援の日本学術振興会国際研究集会「送粉者の保全に関する国際シンポジウム」が開催された。集会参加者は、急速な経済発展にともなう農作物需要の急増と自然生息地の減少が予測されるアジアにおいて、送粉者の保全と持続的な利用を促進する国際的連携が必要だという点で合意した。日本国内でも、そういった取り組みの基盤となる研究の進展が期待される。
本集会では上記研究集会のフォローアップの意味も込め、送粉サービスに関連する最近の国内研究に焦点を当てる。各講演を通し、日本のフィールドや研究環境を活かしてインパクトのある送粉サービス研究をしていくには何が強みになりそうか、またクリアしなければならない課題があるとすれば何なのかについて議論したい。
コメンテーター:中静 透(東北大・生命科学)
これからの日本の送粉サービス研究の話をしよう
日本の土地利用と送粉者 -森林管理を中心に-
土地利用と作物生産の関係 -統計資料による送粉サービスの評価-
土地利用分布を使った採餌マルハナバチの密度推定