| 要旨トップ | ESJ60 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨 ESJ60 Abstract |
自由集会 W21 -- 3月6日 17:00-19:00 G会場
近年の集中的な研究の蓄積により、異なる環境への適応が種分化初期において、これまで考えられてきた以上に大きな役割を果たしていることがわかってきた。このような"生態的種分化"の第一段階として、種内においてそれぞれの集団がそれぞれの局所的環境に適応する"局所適応"が予想される。局所適応は生態的種分化初期の一般的事象であると考えられるものの、果たしてそれが交配集団の中でどのように生じ、どのように生殖隔離の成立へとつながるかはいまだに未整理の問題である。本集会では、局所適応と種分化が密接に関わっているいくつかの例を比較して、局所適応が種分化に至る過程、そしてその際にどのような集団遺伝学的特徴が現れるかを検討し、生態的種分化過程に共通する機構を探るとともに、分野の発展の方向性を議論する。
イントロダクション:種分化と局所適応
ゲノムから探る局所適応と種分化
シクリッドの貝住み適応と種分化
小笠原諸島の固有植物種群にみられる生態的種分化について
食の切れ目が縁の切れ目:テントウムシの食性分化に伴う平行種分化