| 要旨トップ | ESJ60 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨 ESJ60 Abstract |
自由集会 W22 -- 3月6日 17:00-19:00 H会場
河川氾濫原の湿地は、治水上の機能をもつだけでなく、さまざまな生物のハビタットとなり、それらは人間にも多様な恩恵をもたらしてくれます。しかし近代化の中で、画一的な治水事業や農地開発などにより全国の河川で氾濫原が失われ、多くの水生・湿地性動植物が減少し、消失しました。一方いくつかの地域では、氾濫原の恵みを回復させ、様々な目的に活用しながら保全していく「氾濫原の自然再生」に向けた議論や、実際の事業が進められています。
本集会では、地域住民が、行政や大学など様々な主体と連携し、氾濫原の自然再生事業やそれに向けた議論を進めている4つの事例を紹介します。これまで開発の対象だった「湿地」は、どのように再生され、またどのような恵みを地域にもたらしているのでしょうか。いま、それらの地域ではどのような問題が議論されているのでしょうか。この自由集会では、特色の異なる事例を題材にした議論を通して、再生の技術や検討の進め方など、他の地域の取り組みの参考になる情報を共有したいと思います。
話題提供の一つ「麻機遊水地の自然再生事業」は、大会開催地である静岡市内で進められています。この自然再生事業にかかわっている地域の方々にもご参加を呼びかけ、様々な可能性について議論したいと考えています。
なお「河川・湖沼・湿地の自然再生」をテーマにした自由集会は、今後の大会でも継続して開催する予定です。
後援
日本生態学会生態系管理専門委員会
氾濫原研究会
コメンテータ
竹門康弘(京都大・生態系管理専門委員会委員長)
萱場祐一(土木研究所・氾濫原研究会)
アザメの瀬自然再生事業と地元地域の関わり
湿地米「しちべえ」による水田湿地再生への取り組み
コウノトリで地域が救えるか?~コウノトリに動じない自然と地域をつくる~
静岡市麻機遊水地の自然再生