| 要旨トップ | ESJ60 自由集会 一覧 | 日本生態学会第60回全国大会 (2013年3月,静岡) 講演要旨
ESJ60 Abstract


自由集会 W29 -- 3月7日 18:00-20:00 D会場

第8回種子散布研究会 −液果の種子散布者として哺乳類が果たす役割にせまる−

企画者: 直江将司(東大院・農), 吉川徹朗(東大院・農), 山崎良啓(京大院・農)

液果樹木の主要な種子散布者として、鳥類と哺乳類があげられる。鳥類による散布が盛んに研究されてきたのに比べて、哺乳類による散布については霊長類の一部を除くと研究例が乏しく、その実態は不明な部分が多かった。しかしここ数年、さまざまな哺乳類による種子散布をあつかう若手研究者が増えてきている。またその研究内容も、単なる果実食の記載にとどまらず、GPSを用いた行動追跡や採食実験、種子発芽試験などを組み合わせた、散布機能の多面的評価に発展している。その結果、鳥類とは異なる、哺乳類の散布者としての特性とその重要性が明らかになりつつある。

このような現状のもと、本自由集会では、国内外のフィールドで哺乳類散布を活発に調査している若手研究者に研究事例を紹介していただく。総合討論では、哺乳類による散布について、鳥類による散布との対比もからめて議論し、また、今後の研究の方向性や課題についても情報共有を深めたい。

趣旨説明:直江将司・吉川徹朗・山崎良啓  コメント:高槻成紀(麻布大・獣医)

ニホンザルによる種子散布:環境変動と個体差の影響 辻大和(京大・霊長研)

マダガスカル季節乾燥林におけるチャイロキツネザルの種子散布特性 佐藤宏樹(京大・アフリカ研)

ボルネオ熱帯雨林における小型食肉目パームシベットの種子散布者としての有効性 *中島啓裕(京大・理), Jumrafiah Abd. Sukor(サバ州野生動物局)

ツキノワグマの種子散布者としての特徴:何がわかって、何がわかっていないのか? 小池伸介(東京農工大・農)


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