| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第61回全国大会 (2014年3月、広島) 講演要旨
ESJ61 Abstract


一般講演(ポスター発表) PB1-HS31 (Poster presentation)

汽水と海水が生物に及ぼす影響 ―京都久美浜における10年間のプランクトンの数の変化からー

*山下真明, *廣岡健太朗, 松浦宜弘, 田中正弘 (甲南高等学校)

久見浜湾は京都府と兵庫県北部の県境に位置しており、砂州によって日本海と隔てられている。湾と日本海は、水深2〜3mの細い水路でつながっており、主要河川3本から淡水が流れ込んでいる。このような状況から、そのため、久美浜は沿岸とは異なる水質をもつ。このことから、我々は沿岸と久美浜湾では、プランクトン群集の組成が異なっていると考え、プランクトン群集の違いやそれを引き起こす要因について考察することを目的とした。

調査方法は、2004年から2013年までの7月中旬に、久美浜湾内で4地点、沿岸で2地点の計6地点で、海底からプランクトンネットを数回引き、プランクトンを採集し、各プランクトンを、まれ・少ない・普通・多い、の4つの値を用いて示した。

その結果、内湾と沿岸では、生息するプランクトンが、異なっていることが明らかとなった。また、年ごとに各プランクトン群集の組成が変化していることも明らかとなった。

これらの結果と、同時に計測した水質データを元に、水塊の組成が、変化することで起こるプランクトン群集組成の変化についても解析を行う。また、温暖化による水塊組成の変化がプランクトン群集に及ぼす影響についても考察する。


日本生態学会