| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第62回全国大会 (2015年3月、鹿児島) 講演要旨
ESJ62 Abstract


一般講演(ポスター発表) PC2-HS02 (Poster presentation)

南日本における港のアリの地域間比較 ― 外来アリのモニタリング

*水俣日菜子, *榎本茉莉亜, *西牟田佳那, 原田 豊(池田学園池田高等学校)

鹿児島県本土(8港),大隅諸島(2島2港),トカラ列島(5島5港),奄美群島(5島7港)の合計22港から4亜科23属51種のアリが採集された.これは,鹿児島県全体で記録されている約145種の約35%に相当する.外来アリのキイロハダカアリは,今回の調査で初めて日本本土(枕崎港)での生息が確認された.

屋久島宮之浦港で最も多くのアリ(28種) が採集された.一方,徳之島平土野港ではたった2種で あった.22港す べての港で採集されたアリはクロヒメアリのみであった.

今回採集された51種のうち,18種(35.3%)が外来アリであった.外来アリの割合は,奄美大島名瀬港と喜界島湾港(それぞれ88.9%)が最も高かった.一方,鹿児島港南埠頭の外来アリの割合は14.3%と最も低かった.

全ハニーベイト(660個)への出現頻度によって求めた地表活動性のアリの最優占種はクロヒメアリで,次がケブカアメイロアリ(外来アリ),ツヤオオズアリ(外来アリ),インドオオズアリ(外来アリ),トビイロシワアリ,オオシワアリ(外来アリ)の順であった.

野村 -シンプソン指数(NSC)により,各港間の種構成の類似度を求めると,山川港と宮之浦港間,名瀬港と知名港間(それぞれ1.00)が最も高かった.


日本生態学会