| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-278 (Poster presentation)

MIG-seqを用いた集団遺伝学的解析:動物プランクトンへの適用

*牧野渡(東北大院・生命),松木悠(東北大院・農),陶山佳久(東北大院・農),占部城太郎(東北大院・生命)

非モテル動植物を対象としたジェノタイピングや一塩基多型(SNP)探索に広く用いられているGenotyping by Sequencing法は、ゲノムDNAからの解析領域選択の際に制限酵素処理を行うため、ある程度の量の品質の高いDNAを必要とする。そのため、これを動物プランクトンのような小さな生物の集団遺伝学的解析に用いることは現実的ではない。これに対して、近年開発されたMultiplexed ISSR Genotyping by Sequencing(MIG-seq)法では、PCRによってゲノムDNAから解析領域を選択するため、ごく微量のDNAからでもジェノタイピングが可能である。従ってMIG-seq法は、動物プランクトンにも容易に適用し得ると期待される。本ポスターでは、日本の湖沼やため池といった淡水止水域において、夏季に卓越する動物プランクトンであるオナガミジンコ(Diaphanosoma属)4種に対してMIG-seq法を適用し、SNP解析を行うことで種毎の個体群遺伝構造を解析した結果を紹介する。


日本生態学会