| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


一般講演(ポスター発表) PH-017 (Poster presentation)

豊橋市の干潟に生息する底生生物の研究

*濵口 青空, 村本 周平, *河合 団平, *谷川 琢磨, *坂本 さくら (愛知県立豊丘高校自然科学愛好会), 井上 亮太 (愛知県立豊丘高校)

私達は愛知県豊橋市にある、豊川河口に広がる砂質の前浜干潟である六条潟と、汐川河口に広がる汐川干潟においてベントスの生息状況の調査を行った。これらは共に砂質から砂泥質の底質を持つ愛知県三河湾の再奥部に位置する干潟である。2013年に六条潟で、2014年に汐川干潟でそれぞれベントスの定性調査を行い、そこに生息する生物の種類や生息頻度の傾向、特徴についておおまかに記録した。その結果を踏まえ2015年にこれらの干潟で定量調査を行い、より詳細な生物相の調査を行った。調査の結果、六条潟では腹足綱が3種、二枚貝綱6種、多毛綱2種、軟甲綱2種、顎脚綱1種とスジホシムシ綱を1種、汐川干潟では腹足綱6種、二枚貝綱4種、軟甲綱2種、多毛綱2種と顎脚綱1種が採集できた。六条潟では二枚貝類、特にアサリやホトトギスガイの生息数が多く、汐川干潟においては腹足類、特にウミニナ類、ヘナタリ類の生息数が多く、それぞれの干潟の大きな特徴といえる。この結果から、干潟のわずかな環境の違いがベントスの生息数に差をもたらし、干潟の生物相の豊かさや違いと関係していると考えられる。


日本生態学会