| 要旨トップ | ESJ63 自由集会 一覧 | | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨 ESJ63 Abstract |
自由集会 W01 -- 3月21日 17:30-19:30 RoomA
生物群集とは特定の地域に生きる生物たちの集まりであり,それぞれの生物がどのような種で構成されるか?(群集構造),どのようなつながりを持つか?(種間相互作用)を解明することは,群集生態学において最も重要な研究テーマのひとつである.群集構造と種間相互作用は互いに密接に関連しており,種間の競争・共生からうまれる相互適応(共進化)は群集を形成する種の構成に強い影響を与える.生物群集を構成する各種は周囲をとりまく環境への「適応」を経ているので,生物群集の形成過程をさぐる上で適応を問う進化生物学的なアプローチは重要である.生物は,多種との相互作用や環境の変化に対応した迅速な小進化により表現型を変化させ,小進化の積み重ねは長い時間スケールで生じる大進化へとつながる.本集会では,水澤ら・後藤らが群集生態学,井坂ら・上田らが分子系統学,鈴木らが分子遺伝学のアプローチといった,幅広い進化スケールの話題を提供し,植物—昆虫間の共進化が生物群集の形成過程にどのような影響を及ぼすかを議論する.
コメンテーター:大島一正(京都府大・生命環境)
[W01-1] クサギの花に集まる昆虫群集
[W01-2] 花上捕食者相の季節変化
[W01-3] ハバチ上科の系統と種多様性
[W01-4] アリ植物をめぐる生物たちのつながりの歴史
[W01-5] チョウ類のホストレンジを決定する遺伝的基盤