| 要旨トップ | ESJ63 自由集会 一覧 | 日本生態学会第63回全国大会 (2016年3月、仙台) 講演要旨
ESJ63 Abstract


自由集会 W09 -- 3月21日 17:30-19:30 RoomJ

希少鳥類の再導入生物学:現状と問題点

企画者: 永田尚志(新潟大・CTER)

人間の経済活動による地球環境の改変によって、地球上の生物多様性の消失はかつてない速度で進行しており、2050年までに地球上の18~35%の生物種が絶滅すると予測されています。失われた生物多様性を回復させるために、最近20年間に世界中で約500種の動物で再導入が実施され、その約30%は鳥類である。今後は保全導入を含めた再導入事例、および、その研究は指数的に増えていくと考えられます。これに伴い、近年、基礎生物学から応用生物学までを統合した総合的アプローチで、保全目的で実施される再導入の成功を高める方法を研究する「再導入生物学」が発展してきている。

本集会では、世界の希少鳥類の再導入の実態をレビューした後で、日本国内で希少鳥類の再導入、および、その計画に取り組んでいる研究者に現状を報告してもらい、再導入がもたらす地域の生物多様性保全へ貢献や生態学的な問題点について整理し議論したい。

[W09-1] 希少鳥類の再導入生物学とトキの野生復帰の現状  永田尚志(新潟大)

[W09-2] コウノトリの持続的な野外個体群の確立に向けた取り組み  内藤和明(兵庫県立大)

[W09-3] 希少ガン類の越冬個体群の回復(仮)  呉地正行(日本雁を保護する会)

[W09-4] ヤンバルクイナの飼育繁殖と再導入のための予備的研究  尾崎清明(山階鳥類研究所)


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