| 要旨トップ | 本企画の概要 | 日本生態学会第64回全国大会 (2017年3月、東京) 講演要旨
ESJ64 Abstract


シンポジウム S07-1  (Lecture in Symposium)

伊豆諸島の保全の現状と課題

*上條隆志(筑波大学 / 生命環境系)

伊豆諸島は、2000年に噴火した三宅島のような活発な火山島から原生的な自然に覆われた御蔵島まで多様な島々からなる。海洋島という生物地理的特質を反映し、固有性の高い分類群の存在、捕食者や競争者の貧化による生態的開放といった特性を有する。しかし、イタチやキョンなどの深刻な外来種問題や防災を目的とした生態系改変という問題も抱えている。また、大島のジオパークや御蔵島の自然保護条例などの個別の制度があるものの、伊豆諸島全体の保全の枠組みは国立公園しかないという課題がある。シンポジウムでは本発表に続き、島の生物の生態学的研究、火山遷移の研究、保全に向けた研究と取り組みに関して、各講演者が研究成果を紹介する。さらに、持続的利用の観点から、環境教育とエコツーリズムの専門家らがコメントする。総合討論では保全の枠組み作りに向けたアクションプランを創出するような議論をしたい。


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