| 要旨トップ | ESJ65 自由集会 一覧 | 日本生態学会第65回全国大会 (2018年3月、札幌) 講演要旨
ESJ65 Abstract


自由集会 W18  3月14日 18:15-20:15 J会場

生態系機能・サービス・生物多様性の広域評価発展のためのリモートセンシング観測の役割・問題・展望-2018

永井 信(JAMSTEC・地球環境観測セ)

持続発展可能な17項目の目標(SDGs)の達成を目的として、全球地球観測システム(GEOSS)や生物多様性観測ネットワーク(BON)では、気候変動と人間活動下における生態系の機能やサービス、生物多様性の時空間分布の変動の広域的な観測・評価の技術発展を強く求めている。これを実現するためには、非破壊的に広域観測を可能とするリモートセンシング観測が有用である。けれども、高頻度・高空間解像度・高波長解像度をもつ観測を一つのセンサーで同時に行うことは技術的に困難であり、生態系機能の変動を直接的に観測することは不可能である。このため、多地点を対象とした様々な生理・生態パラメータの収集や地上の観測ネットワークとの連携など、リモートセンシング研究者コミュニティに止まらない様々な研究分野を巻き込んだ総合的な研究ネットワークの構築が重要な課題となる。わが国では、2013年より日本長期生態学研究ネットワーク(JaLTER)の承認事業として、JaLTER・日本フラックス観測ネットワーク(JapanFlux)・宇宙航空研究開発機構(JAXA)・海洋研究開発機構(JAMSTEC)の連携による次世代の衛星観測センサーの地上検証を目的としたアルゴリズム開発が行われている。しかしながら、対象興味の時空間スケール・技術的問題・活動資金の制約などを原因として、研究者間の連携はなかなか進展しない状況にある。本集会では、この状況を打破すべく、関連分野を代表する3名の研究者による講演とライトニングトークによって、現時点における生態系機能・サービス・生物多様性の広域評価発展のためのリモートセンシング観測の役割・問題・展望を整理し、当該分野研究の今後の研究計画の立案に役立てることを目的とする。

[W18-1] 趣旨説明 永井 信(JAMSTEC・地球環境観測セ)

[W18-2] 地球観測と生態系・生物多様性フィールド研究 - GEOとILTERを例に 村岡裕由(岐阜大・流域セ/GEO Programme Boardメンバー/ILTER-EAP議長)

[W18-3] 次世代の宇宙研究開発に向けた提言 奈佐原顕郎(JAXA/筑波大)

[W18-4] ライトニングトーク(5分未満のプレゼンテーション) 楊 偉(千葉大・環境リモセンセ)・竹内やよい(環境研)など


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