| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第66回全国大会 (2019年3月、神戸) 講演要旨
ESJ66 Abstract


一般講演(口頭発表) F03-08  (Oral presentation)

融雪氾濫時にうごきめく(!?)生物と食物網の空間的つながり
Spatial linkages of floodplain food webs by animal movements in post-snowmelt flood

*宇野裕美(京都大学 生態研), 由井直生(京都大学 生態研), 岸田治(北海道大学・フィ), 内海俊介(北海道大学・フィ), 坂井励(北海道大学・フィ), 間宮渉(北海道大学・フィ), 木庭啓介(京都大学 生態研), 菅野陽一郎(コロラド州立大学)
*Hiromi UNO(CER, Kyoto Univ.), Naoki Yui(CER, Kyoto Univ.), Osamu Kishida(FSC, Hokkaido Univ.), Shunsuke Utsumi(FSC, Hokkaido Univ.), Rei Sakai(FSC, Hokkaido Univ.), Wataru Mamiya(FSC, Hokkaido Univ.), Keisuke Koba(CER, Kyoto Univ.), Yoichiro Kanno(Colorado State Univ.)

自然環境は複雑な構造を持ち、その環境は時間・季節とともに刻々と変化する。生物はそれらの環境変化に適応しており、様々な方法で環境変化を耐え忍んだり逆にうまく利用して生きている。河川の氾濫原は、自然の中でも特にダイナミックな環境である。氾濫原全体には側流・溜まり・河跡湖・沼地など様々な地形が存在し、河川水位の増減により陸地だったところが川底になったり河跡湖に水が流れて側流になるなど、面的な水の広がりのみならず生息地の環境がダイナミックに変化する。河川氾濫後、水が後退していく中で、氾濫原の環境はどのように変化し、生物はその絶えず変化する環境をどのように利用しているのか。著者らはこの壮大な謎に迫るべく、2017年と2018年の融雪氾濫時期、北海道大学雨龍研究林に泊まり込み、研究林職員の多大なる協力を得て、トライアンドエラーを繰り返しながら野外調査研究を行った。本発表では、少しずつ明らかになってきた、融雪氾濫時の氾濫原での、プランクトン、昆虫、魚、両生類と多岐にわたる生物の生き様とそれらの相互作用について紹介する。


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