| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第66回全国大会 (2019年3月、神戸) 講演要旨
ESJ66 Abstract


一般講演(ポスター発表) P1-282  (Poster presentation)

日本国内における災害被害と電力供給: 生態学から考える
Disaster and electric power supply in Japan: Thinking from Ecology

*藤原克圭, 土居秀幸(兵庫県大・院・シミュ)
*Katuyoshi Fujiwara, Hideyuki Doi(Univ.Hyogo)

     人間社会を支える基礎的なインフラとして、電力インフラ、とりわけ電力生産および供給の安定化は重要である。日本における停電の要因として、人的被害以外にも自然災害及び獣鳥類による被害が挙げられる。
     近年の地球温暖化などの気候変動の影響により、日本での発生する自然災害はより頻度は多く、また近年大型地震の発生予測により地震や、強風による発電の停止、電力供給ラインの停止が問題となっている。また都市部の発展に伴い、森林面積減少による野生動物の都心部への出没、および外来種の大量発生に伴って、電力供給ラインの寸断など獣鳥類による被害の増加が確認されている。
     本研究では、電力供給ライン維持に寄与するこれら、自然災害及び獣鳥類による被害予測を行うことを目的とした。地理情報システムを用いて、自然災害発生被害及び獣鳥類の分布をとりまとめて、各種発電所の分布について評価した。さらに、本研究では発電所の建設地データを基にして、土砂崩れ、強風などの自然災害による被害データ及び、害獣であるヌートリアなどの獣鳥類の分布データから予測される発電の停止、電力供給ラインなどの電力インフラへの被害影響を評価した。


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