| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨
ESJ67 Abstract


一般講演(口頭発表) G02-01  (Oral presentation)

台風24号(2018)の塩風害とそれが伊勢湾台風の調査地に及ぼした影響
Salt wind damage to vegetation caused by Typhoon No.24 in 2018 and its effect on the research site by  Isewan Typhoon in 1959

*中西正(鳳来寺山自然科学博物)
*Tadashi NAKANISHI(Houraizisan Natural  Museum)

 台風24号(2018)の植物への被害を塩風害度として記録した。
 その結果、種類によって異なった塩風害が認められた。最も強く受けたのは落葉広葉樹のケヤキ、サクラ、タケ、トウカエデなどで次いでイチョウ、ムクノキ、エノキなどであった。常緑広葉樹は強く、最も強いのはヤマモモ、次いでサンゴジュ、タブ、シイなどでクロガネモチ、アラカシはやや弱いという結果であった。
 倉内(1956)は塩水をスプレー噴射する実験をして塩害を調べた。その結果は今回の調査と同じであった。従ってここに設定した塩風害度は妥当と考えられる。
 伊勢湾台風(1959)の植生回復の追跡地において、24号台風の被害を調べた。その結果、追跡地ごとの被害傾向は当時と今回で似ていた。これは両台風のコースが似ているためと考えられた。


日本生態学会