| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨
ESJ67 Abstract


一般講演(ポスター発表) P1-PC-394  (Poster presentation)

阿蘇地域の草原における食糞性コガネムシの生息状況と希少種の保全
Dung beetle fauna and conservation of rare dung beetles of pasturages in Aso, Kumamoto

*都筑涼介, 村田浩平, 本田将大, 新田裕之(東海大学)
*Ryosuke TSUZUKI, Kouhei MURATA, Masahiro HONDA, Hiroyuki NITTA(Tokai University)

阿蘇地域の草原に生息する食糞性コガネムシは,これまでに5科12属39種を報告した.本研究では,2016年以降の調査により確認した種を含め,同地域の草原に生息する食糞性コガネムシ相およびその生息状況について報告する.また,熊本県指定希少野生動植物に指定され採集が禁止されているコガネムシ科のダイコクコガネCopris (Copris) ochusの生息状況や,本種と同属であり,採集事例報告が少ないために県などは希少種に指定していないミヤマダイコクコガネCopris (Copris) pecuarius,両種に比べて林縁部では確認されることが多いゴホンダイコクコガネCopris (Copris) acutidensやアカマダラセンチコガネ科のアカマダラセンチコガネOchodaeus maculatusの生息状況についても報告する.また,本研究では,西南暖地の放牧地における牛糞処理に有効であるとされるカドマルエンマコガネOnthophagus (Strandius) lenziについて放牧地の標高や立地条件を考慮した活用法について議論するとともに放牧圧の変化に対応した利用策を検討した.また,希少種の生態や生息状況の解明に取り組み,放牧環境や放牧圧の変化が希少種に及ぼす影響について議論し保全策について検討する.


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