| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨
ESJ67 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-PA-049  (Poster presentation)

モンシデムシの音交信
Acoustic communication of burying beetles

*岸田竜(佐賀大学)
*Ryu KISHIDA(Saga University)

モンシデムシ属Nicrophorusでは、両親が小型脊椎動物の死体を繁殖用の餌資源として加工し、さらに孵化した幼虫に口移しで給餌を行うことが知られている。土中で繁殖行動を行い、その際に両親間や幼虫との通信に音を利用する可能性が報告されている。しかし繁殖中に発する音については、ほとんど調べられていない。モンシデムシ属の発音機構は単純な構造であり、音は鞘翅の摩擦片を胴の体節状にある隆起にこすることによって生じる。発せられる音は単純であり、音の種類を判別することは難しい。そこで、ヨツボシモンシデムシNicrophorus quadripunctatusとクロシデムシ Nicrophorus concolorの雌雄の発する音を経時的に録音し、音のソナグラムから周波数や持続時間を計測し、繁殖に伴う音の種類を判別することを試みた。


日本生態学会