一般講演(ポスター発表) P2-PB-168 (Poster presentation)
DNAバーコーディングによるヤマメの食性解析と放射性Cs移行
Diet analysis of Masu Salmon (Yamame) by DNA barcording and radiocesium transfer
*石井弓美子(国立環境研究所), 趙在翼(国立環境研究所), 今藤夏子(国立環境研究所), 玉置雅紀(国立環境研究所), 中嶋信美(国立環境研究所), 金指努(福島大学), 和田敏裕(福島大学), 難波謙二(福島大学), 寺本航(福島内水面水産試験場), 早乙女忠弘(福島内水面水産試験場), 斎藤梨絵(福島環境創造センター), 林誠二(国立環境研究所)
*Yumiko ISHII(NIES), Jaeick JO(NIES), Natsuko KONDO(NIES), Masanori TAMAOKI(NIES), Nobuyoshi NAKAJIMA(NIES), Tsutomu KANASASHI(Fukushima Univ.), Toshihiro WADA(Fukushima Univ.), Kenji NANBA(Fukushima Univ.), Wataru TERAMOTO(Fukushima Prefectural IWFES), Tadahiro SOHTOME(Fukushima Prefectural IWFES), Rie SAITO(Fukushima Prefectural CEC), Seiji HAYASHI(NIES)
淡水魚の放射性Cs 濃度は、同一地点の同一種であっても個体間で非常にばらつきが大きく、濃度推移の予測が難しい。魚の放射性Cs のほとんどは餌を通して取り込まれるため、魚の個体ごとの餌生物の組成の違いが、放射性Cs 濃度のばらつきの主な要因であると考えられる。本研究では、ヤマメ消化管内容物のDNA メタバーコーディングによる食性解析によりどのような餌から放射性Cs が取り込まれるのかを調べ、餌生物の組成と放射性Cs 濃度との関係を明らかにすることを目的とする。本発表では、これまでに、DNA メタバーコーディングによる食性解析の手法について検討を行った結果を報告する。ヤマメ消化管内容物からDNA を抽出し、節足動物のCOI 領域をターゲットとしたプライマーを用いたPCRを行い次世代シーケンサーにより配列を決定した。その結果、ヤマメの胃内容物組成は、採集地点間や個体間によって違いが見られた。この結果から、胃内容物組成と放射性Cs濃度の関係について考察する。