| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨
ESJ67 Abstract


一般講演(ポスター発表) PH-22  (Poster presentation)

ミドリゾウリムシの白化条件
Condition of whitening of Paramecium bursaria

*小松龍遊雅, 望月さくら(静岡北高等学校)
*Ryuga KOMATSU, Sakura MOCHIZUKI(Shizuoka Kita High School)

ミドリゾウリムシは、クロレラと細胞内共生する単細胞生物である。この2つの生物は密接な共生関係を持つが、クロレラを失ってもミドリゾウリムシは生存し続けることが可能であり、この現象を白化という。この白化現象に興味を持ち、私達はこの研究を始めた。私達は給餌量と光を当てる時間の長さに着目し、1日に光を与える時間と給餌量を変えて培養した。その結果、餌を与えたゾウリムシが、光を受けない場合に白化が多く起きることがわかった。光条件が白化に関わると考えた私達は、給餌量を固定し、光条件を変化させて白化が起きるかを調べた。その結果、光をあてない恒暗条件だけでなく光をあて続ける恒明条件においてもミドリゾウリムシ体内のクロレラの減少が起こり、1日に光を10時間あてる明暗条件においてはクロレラの減少があまり見られなかった。このことから、ミドリゾウリムシは恒暗条件だけでなく恒明条件においても白化する可能性が考えられ、サンゴと同様に何らかの原因で共生藻が弱った際は、その共生藻を消化する機構を持っていると考えられる。


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