| 要旨トップ | ESJ67 自由集会 一覧 | 日本生態学会第67回全国大会 (2020年3月、名古屋) 講演要旨
ESJ67 Abstract


自由集会 W25  3月8日 9:00-10:30 Room G

行政の生態学3-愛知目標達成に向けて、地方行政が生物多様性主流化に果たす役割-
Ecology for local government 3: the role of local governments for mainstreaming biodiversity, toward achieving the Aichi Biodiversity Targets

幸田良介(大阪環農水研・生物多様性セ), 村上裕(愛媛県生物多様性セ), 鈴木規慈(千葉県印旛事務所)
Ryosuke KODA(Biodiv. C. Osaka), Hiroshi MURAKAMI(Biodiv. C. Ehime), Noriyasu SUZUKI(Chiba prefectural Inba Office)

生物多様性の主流化はCOP10に基づく愛知目標の一つであり、国家レベルの主要な政策目標にも掲げられる重要な課題である。生物多様性国家戦略や各種法律では、地方自治体が生物多様性戦略を策定する努力規定が定められ、生物多様性地域拠点の設置が地方自治体に強く望まれるなど、地方行政が生物多様性の主流化に果たすべき役割が大きくなっている。こうした現状のなか、地方自治体による生物多様性地域戦略の策定が進み、通常用務に内包されていた生物多様性に関する業務分野の体系化が進められてきた。その一方で、地域戦略策定がゴールとなってしまい、地域拠点の設置や、地域戦略に基づいた新たな事業展開はさほど進んでいないのが実情である。希少種保護や外来種対応等、地方自治体に求められる用務が多岐にわたるなか、本集会では、地方自治体職員からの話題提供を中心として、生物多様性の主流化のための取組や課題について整理する。愛知目標の最終年でありSDGsの達成も求められる今、これからの「ポスト愛知目標」にどのように繋げていくか、現場目線で議論を深めたい。

趣旨説明:村上裕(愛媛県生多セ)
話題提供(予定)
・生物多様性保全と観光による地域づくりの連携 須賀丈(長野県環境保全研究所)
・県庁内の生物多様性センター 会田済(茨城県生多セ)
・他部局からの生物多様性の主流化 鈴木規慈(千葉県印旛事務所)
・地方自治体における外来生物対策の初動態勢~クビアカツヤカミキリの事例~ 安田健一(なごや生多セ)
・大阪を生物多様性に取り組むトップランナーに~地独からのアプローチ~ 幸田良介(大阪府立生多セ)
・生物多様性未来継承プランが目指すもの 小田嶋成徳(京都府自然環境保全課)
・行政と市民を繋ぐ博物館の役割~野生生物保全の例~ 藤田宏之(埼玉県立川の博物館)
コメント(予定)
 橋本佳延(兵庫県立人と自然の博物館)、中井克樹(滋賀県立琵琶湖博物館)


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