| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨
ESJ68 Abstract


一般講演(口頭発表) A03-09  (Oral presentation)

エネルギー生産反応を介した相利的な種間相互作用 【B】
Mutualistic interspecific interactions through energy production reactions 【B】

*Mayumi SETO(Nara Women's University)

地球上の微生物細胞の約70%は土壌と海洋堆積物深部の地下圏に存在していると推定されており、その量は地球上の総バイオマスに対して約12%を占める。これらの微生物は表層生態系から光合成産物の形で与えられる光エネルギーだけでなく、深海熱水系のような場所で内部地球から物質が供給されることで発生する表層との化学的な”勾配”をエネルギー源として増殖してきた。こうした化学エネルギーを利用する化学合成微生物はエネルギー獲得のために炭素や窒素だけではなく硫黄や重金属などを利用し、これらの物質の循環過程の中で相互作用し、資源を巡って競争する一方で特有の相利共生関係を構築している。本発表では数理モデル解析研究結果と照らし合わせながら、化学合成微生物の相利共生関係の様々な例について紹介する。


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