| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨
ESJ68 Abstract


一般講演(口頭発表) B01-12  (Oral presentation)

ドローンを活用したテングザルの生態調査
Ecological survey of proboscis monkeys using drones

*Shin WATANABE(University of the Ryukyus), Satoru SUGITA(Chubu University), Ikki MATSUDA(Chubu University)

テングザルはマレーシア、ボルネオ島の固有種であると同時に絶滅危惧種に指定されている。その個体数が減少した主な要因は狩猟ではなく生息環境の悪化と考えられており、換言すると人間の経済活動が引き起こした環境問題と推測される。テングザルの生息状況と環境を把握する方法は、経験値で人為誤差が生じる目視観察に依存しており、熱帯林に紛れこんだ個体数を把握するだけでも相応のスキルと時間、労力が要求される。
本研究ではボルネオマレーシア、サバ州、キナバタンガン下流域の熱帯林において、ドローン(無人航空機・UAV)を用いてテングザルの生息状況とその生息環境を把握する調査を実施した。①調査対象地域のマッピング:可視光カメラを搭載したドローンによる空撮から三次元表層モデル(DSM)とオルソ画像(Ortho Image)、数値標高モデル(DEM)を生成し、調査地の微地形と植生分布の情報を取得した。②テングザル分布調査:ドローンによるビデオ撮影とボートからの目視観察を同時に実施した。本研究では空撮から得られるデジタルデータを用い、テングザルの存在環境の現状を俯瞰することにより、野生生物と人間が永続的に共生可能な方策を探求する。


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