| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨
ESJ68 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-121  (Poster presentation)

リモートセンシングパラメータと葉光合成速度の関係
Linking remote sensing parameters to the CO2 assimilation rate at a leaf scale

*彦坂幸毅, 辻本克斗(東北大・院・生命科学)
*Koki HIKOSAKA, Katsuto TSUJIMOTO(Tohoku University)

植生光合成速度GPPの推定は、植生に存在するクロロフィル色素の量に基づいた指数(NDVIなど)によって推定されていたが、光合成速度はクロロフィル量だけでなく様々な環境要因や種特性の影響を受ける。光合成の生理的性質を反映する指標として、太陽誘起クロロフィル蛍光(SIF)と光化学反射指数(PRI)が注目されている。本講演では、光合成速度とクロロフィル蛍光・PRIの間にどのような関係があるのか、生化学的メカニズムに基づいて数式を整理する。クロロフィル蛍光のみ、あるいはPRIのみから光合成速度を推定するためには、クロロフィルが吸収した光エネルギーが光化学反応・熱放散・蛍光のそれぞれにどれだけ分配されるかについて、ある仮定を置く必要がある。この仮定は多くのケースで当てはまると期待されるが、例外も少なくなく、注意が必要である。クロロフィル蛍光とPRIの両方を同時に使えば、光化学反応へのエネルギー分配率(収率)を高精度で推定できると期待される。光化学反応速度から光合成速度を求めるためには、気孔コンダクタンスに関するパラメータを何か一つ規定する必要があり、それは現時点ではリモートセンシングのみによって行うことは難しく、いくつかの仮定や経験則が必要となる。


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