| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨
ESJ68 Abstract


一般講演(ポスター発表) P2-143  (Poster presentation)

ニホンジカの剝皮がウラジロモミ-落葉広葉樹林構成種の生残に及ぼす影響
Effects of debarking by sika deer on survivorship of tree species in mixed forests in central Japan

*長池卓男(山梨県森林研), 飯島勇人(森林総研), 大津千晶(筑波大学), 小林慶子(農研機構), 高橋一秋(長野大学)
*Takuo NAGAIKE(Yamanashi For. Res. Inst.), Hayato IIJIMA(FFPRI), Chiaki OTSU(Univ. of Tsukuba), Yoshiko KOBAYASHI(NARO), Kazuaki TAKAHASHI(Nagano Univ.)

ニホンジカの剝皮がウラジロモミ-落葉広葉樹林を構成する樹種の生残に及ぼす影響を明らかにした。2004年、山梨県北部の標高約1600mの地点に、20×20mの調査区を61個設定した。調査区内で胸高直径3cm以上の生立木・枯立木を対象に毎木調査を行い(約4000本)、ニホンジカによる剥皮の有無も記録した。2010年および2016年に再計測と剥皮の有無を記録した。各調査区の立木本数に対する剥皮本数の割合は増加していた。また、各調査区の立木本数に対する剥皮本数の割合が増加している調査区ほど、立木の種リッチネスや種多様性 は低下していた。さらに、各調査区の枯死本数に対する剥皮された枯死本数の割合も増加していた。


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