| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨 ESJ68 Abstract |
一般講演(ポスター発表) P2-222 (Poster presentation)
近年、気候変動の進行により異常降雨や大規模出水が頻発するようになっている。出水は直接・間接に河川の生物群集に大きな影響を及ぼすと考えられるが、その実証的な研究事例は多くない。千曲川では2019年10月に台風19号に伴う降雨による大規模出水が発生した。我々は2015年から中流域の定点で魚類モニタリング調査を実施しており、そのデータに基づき大規模出水前後の魚類群集を比較した。その結果、台風前に優占した外来種コクチバスが激減し、在来のコイ科魚類が優占度が増加、魚種多様性も増大した。増水によって本流域に生息した魚類が押し流されると同時に、流域の池等から魚類が侵入したためと考えられる。