| 要旨トップ | 目次 | 日本生態学会第68回全国大会 (2021年3月、岡山) 講演要旨
ESJ68 Abstract


一般講演(ポスター発表) PH-34  (Poster presentation)

高校生の手による身近な河川の自然再生について
Study on the conservation of river ecosystems by piling and lining stones on the bottom of a river.

*Asahi TOKUDA(Tajimi Highschool), Keinosuke MIZUNO(Tajimi Highschool), Nanaho MIMURA(Tajimi Highschool), Kiichiro ISHIKAWA(Tajimi Highschool), Haruka KACHI(Tajimi Highschool), Eisuke ITO(Tajimi Highschool), Yuha SASAKI(Tajimi Highschool), Souma IWATA(Tajimi Highschool), Keisuke OGISO(Tajimi Highschool), Takaaki SAKAMOTO(ARRC), Terutaka MORI(ARRC), Tatsuya SAGA(Tajimi Highschool, GIfu University)

岐阜県を流れる土岐川は愛知県に入ると庄内川と名前を変え、ラムサール条約登録地の藤前干潟に流れ込む河川である。土岐川は岐阜県内の河川の中でも生物多様性が高い河川として知られているが、地元の多治見市土岐川観察館の調査によると、在来底生魚の生息個体数の減少が確認されている。そこで、多治見高校2年生総合的な学習の時間に、土岐川の支流である笠原川において、底生魚が好む環境を作るために石を積んで川の流れを多様にして、川底に砂を堆積させたり、流れの緩やかな箇所を作ることに取り組んだ。本自然再生の手法は、2019年に土木研究所自然共生研究センターのコンクリート2面張りの実験河川において多治見高校の生徒が実践し、石積み後に生息する魚の個体数を増加させることができている。また、本自然再生は高校生の手で運べる大きさの石を川に積むため、出水時に石は流され、治水や利水に影響は与えない順応的管理である点は画期的であると考えている。大会では、笠原川での実践の成果を中心に発表する。


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