| 要旨トップ | 目次 | | 日本生態学会第69回全国大会 (2022年3月、福岡) 講演要旨 ESJ69 Abstract |
一般講演(ポスター発表) PH-22 (Poster presentation)
2020年にツバメの巣の分布調査を京都府立亀岡高等学校の周辺の2か所で行い、巣の位置、周辺に存在する環境、人通りなどの条件を比較した。亀岡高等学校の北部に位置する亀岡駅周辺は①巣を作りやすい建物が存在していることに加え、②巣に必要な泥やエサとなる昆虫を採取しやすい水域が近いこと、③人通りが多く天敵を避けやすいこと、④巣作りを受け入れられやすいなどの条件がそろっており、これらの理由からツバメの巣が多くなることが示唆された。
2020年のツバメの営巣時期の終了後に、ツバメの巣が非常に多く確認された亀岡駅の近くに住宅地が新たに開発された。2021年の営巣時期にツバメの巣の確認調査を行ったが、巣を確認することができなかった。
これらのことから①営巣できる建物が存在し、②巣材の調達地やエサ場が近いだけでは、営巣地として選ばれていないことが明らかとなった。