| 要旨トップ | ESJ69 自由集会 一覧 | 日本生態学会第69回全国大会 (2022年3月、福岡) 講演要旨
ESJ69 Abstract


自由集会 W20  3月18日 18:30-20:00 Room B, 現地開催/ライブ配信あり/見逃し配信対応

研究者はいかにメディア、マスコミと付き合うべきか(1)キックオフミーティング
How to engage with mass media (1) kickoff meeting

小泉逸郎(北海道大学), 内田健太(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)
Itsuro KOIZUMI(Hokkaido University), Kenta UCHIDA(UCLA)

インターネットの普及により情報化が急速に進み、社会における研究者の役割も大きく変わってきた。かつてのような学会や論文誌上における専門的な成果発表だけでなく、研究を分かりやすく一般社会に向けて発信することも求められている。

新聞やテレビなどのメディアは、研究成果を社会に広く発信するための強力なツールである。実際、生態学の成果や研究者自身がメディアに取り挙げられる機会も増えてきた。外来種問題を社会に広く知らしめたのも、メディアあってのことだろう。彼らは情報伝達のプロであり、メディアの力を借りることで、研究の成果をいち早く広く世の中に普及させることができる。一方で、一般性やインパクトを重視する結果、情報の正確性に欠けることがある。また、メディアが欲しい情報だけを搾取されて、研究者が正当な対価を得られないことも多い。メディア利用にメリット、デメリットがあることに疑いの余地はないが、わが国では研究者とメディアの付き合い方に関する議論が十分になされていない。

本自由集会では「研究者がいかにメディアやマスコミと上手く付き合っていくべきか」について会員の皆さんと考えていきたい。私たちは、生態学の社会的重要性をより多くの市民に知ってもらい、研究者だけでは困難な研究を達成することを目標に掲げ、どのようにしたらメディアやマスコミとWin-Winの関係を築けるかを長期的視点から探っていきたい。第1回目の本集会では、若手、中堅、ベテランそれぞれの立場からメディアと関わった経験を話してもらい、出来るだけ多様な視点から研究者とメディアの付き合い方について考えてみたい。

趣旨説明:小泉逸郎
半人前の研究者がメディアに出ることの意味:内田健太
テレビ制作会社との協働研究:知床のシャチを例に:三谷曜子
総合討論

コメンテーター:五箇公一、辻和希


日本生態学会